愛犬の健康を守るために、マダニ対策は欠かせません。しかし、マダニを正しく取り除いた後でも、しこり・腫れができてしまうことがあります。
このブログ記事では、犬のマダニ取り後のしこり・腫れについて、以下の5つのポイントを詳しく解説します。
1. マダニの口器が残ってしまうと、しこり・腫れの原因に
2. しこり・腫れの種類と症状:良性と悪性を区別する
3. しこり・腫れを見つけた時の適切な対処法:様子見?動物病院?
4. しこり・腫れの治療法:手術以外にも選択肢がある?
5. マダニ取り後のしこり・腫れを予防するための3つの対策
記事を通して、しこり・腫れの原因から治療法、予防策まで、飼い主として知っておくべき情報をお届けします。愛犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。
はじめに:マダニ取り後のしこり・腫れの重要性
マダニは、犬にとって様々な病気のリスクをもたらす寄生虫です。 マダニが媒介する代表的な病気には、以下のものがあります。
- バベシア症:貧血や黄疸を引き起こす
- エールリキア症:発熱や食欲不振を引き起こす
- ライム病:発熱や関節炎を引き起こす
- 重症熱性血小板減少症候群 (SFTS):発熱や出血を引き起こす
マダニは吸血時に皮膚に麻酔成分を分泌するため、犬は刺されても気づきません。 そのため、定期的に毛皮を检查し、マダニが寄生していないか確認することが重要です。
もし、愛犬からマダニを見つけたら、無理に引っ張らずに、専用のピンセットでゆっくりと取り除きましょう。 マダニの口器が皮膚に残ってしまうと、炎症を起こしたり、しこり・腫れの原因になったりします。
マダニの口器が残ってしまうと、しこり・腫れの原因に
マダニを無理に引っ張ったり、不完全に取り除いたりすると、口器が皮膚に残ってしまうことがあります。 残った口器は異物として認識され、炎症や肉芽腫 (しゅくがしゅ) などのしこり・腫れの形成を引き起こす可能性があります。
しこり・腫れの症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 皮膚の隆起
- 赤み
- かゆみ
- 痛み
しこり・腫れの大きさや形状は様々で、数ヶ月かけて徐々に大きくなることもあります。
しこり・腫れの種類と症状:良性と悪性を区別する
マダニ取り後のしこり・腫れは、良性と悪性のものがあります。
良性
-
- 肉芽腫:炎症によって形成されるしこり・腫れ。時間が経てば自然に治癒することが多い。
- 脂肪腫:脂肪組織から形成される良性腫瘍。ゆっくりと大きくなるが、転移することはない。
脂肪腫と「良性悪性の判断」と手術|日本医科大学武蔵小杉病院 – 学校法人日本医科大学 脂肪種はどこにあるの?
悪性
- 悪性リンパ腫:リンパ組織から発生する悪性腫瘍。転移の可能性がある。
- 肥満細胞腫:肥満細胞から発生する悪性腫瘍。転移の可能性がある。
良性と悪性のしこり・腫れを区別するには、細胞検査や病理検査が必要です。
しこり・腫れを見つけた時の適切な対処法:様子見?動物病院?
マダニ取り後のしこり・腫れを見つけた場合は、まずは様子見と動物病院受診のどちらを選択すべきか判断する必要があります。
様子見が可能なケース
- 小さな (1cm以下) しこり・腫れで、痛みや痒みなどの症状がない
- 数週間経過しても、しこり・腫れの大きさや状態が変化していない
動物病院を受診すべきケース
- 大きな (1cm以上) しこり・腫れ
- 痛みや痒みなどの症状がある
- 数週間経過しても、しこり・腫れの大きさや状態が悪化している
- しこり・腫れの周辺が赤く腫れている
- 犬が頻繁にしこり・腫れを気にする
動物病院では、以下の検査が行われます。
- 触診
- 針吸引細胞診
- 病理検査
検査結果に基づいて、適切な治療法が決定されます。
しこり・腫れの治療法:手術以外にも選択肢がある?
しこり・腫れの治療法は、種類、大きさ、犬の年齢、健康状態などによって異なります。
主な治療法は以下の通りです。
手術
- 確実な治療法
- 大きな腫瘍や悪性腫瘍の場合に選択される
抗生物質
- 炎症を抑える
- 細菌感染を予防する
ステロイド
- 炎症を抑える
- 腫瘍の縮小に効果がある場合もある
針吸引
- しこり・腫れの内容物を吸引する
- 診断や治療に用いる
放射線療法
- 悪性腫瘍の治療に用いる
近年では、手術以外にも様々な治療法が開発されています。 動物病院と相談しながら、愛犬にとって最適な治療法を選択することが重要です。
マダニ取り後のしこり・腫れを予防するための3つの対策
マダニ取り後のしこり・腫れを予防するためには、以下の対策が有効です。
1. マダニ予防薬の使用
- 首輪型
- スポットタイプ
- チュアブルタイプ
2. 散歩後のチェック
- 草むらや藪など、マダニが多い場所を避ける
- 帰宅後、犬の毛皮をくまなくチェックする
3. 定期的な検診
- 動物病院で定期的に検診を受け、早期発見・早期治療に努める
マダニは一年を通して活動していますが、特に春から秋にかけて注意が必要です。愛犬の健康を守るために、上記の対策を徹底しましょう。
ダニ媒介感染症 – 厚生労働省 マダニに刺されないように注意しましょう
まとめ:愛犬の健康を守るために
マダニ取り後のしこり・腫れは、早期発見・早期治療が重要です。 しこり・腫れを見つけた場合は、様子見せずに動物病院を受診しましょう。
マダニ予防薬の使用、散歩後のチェック、定期的な検診などの対策を講じることで、マダニ取り後のしこり・腫れを予防することができます。
愛犬の健康を守るために、飼い主としてしっかりと対策をしましょう。