日本の音楽界における一流のアーティスト、郷ひろみ。彼の輝かしいキャリアの裏には、意外な過去が存在していることをご存知だろうか。実は郷ひろみは元ジャニーズの一員だったのだ。この記事では、郷ひろみがジャニーズ時代の曲を干されずに歌い続けられた理由と、ジャニー喜多川氏との特別な関係に焦点を当ててみよう。
郷ひろみがジャニーズ時代の曲を干されず歌えた理由
郷ひろみは、数々のヒット曲を持ちながらも、現在でもジャニーズ時代の楽曲を自由に歌うことができる稀有な存在である。それにはいくつかの理由がある。
まず、郷ひろみがジャニーズ事務所を退所した1975年当時、事務所はまだ小さな個人事務所だったことが大きな要因である。そのため、今ほどの規模や力を持っていなかったジャニーズ事務所は、退所者に対して厳しい権利管理を行う余裕がなかった。
次に、郷ひろみが選択した移籍先がバーニングプロダクションであったことも理由の一つだ。バーニングは当時は新興の事務所だったが、その後「芸能界のドン」と呼ばれるまでに成長し、郷ひろみのキャリアを強力にサポートした。これにより、郷ひろみはジャニーズ時代の楽曲も含めて幅広く活動を続けることができた。
さらに、タイミングも重要な要因だった。ジャニー喜多川氏が手塩に掛けて育てたタレントの一人である郷ひろみが去ったことで、ジャニーズ事務所は大きな衝撃を受け、その後タレントの権利管理を強化する方針へとシフトしたが、これは郷ひろみが退所した後の話である。結果として、郷ひろみはそれに対する影響を受けずに済んだのだ。
郷ひろみとジャニー喜多川の関係
郷ひろみとジャニー喜多川氏の関係は、彼のキャリアにおいて非常に重要な部分を占めている。
郷ひろみがジャニーズ事務所にスカウトされたのは、映画オーディション会場でのことである。ジャニー喜多川氏はその場で彼に惚れ込み、VIP待遇でジャニーズ入りを果たした。その後、郷ひろみは俳優としてデビューし、1972年には『男の子女の子』で歌手デビューを果たし、一気にトップアイドルの座を掴んだ。
しかし、多くの人が知らないところで、郷ひろみはジャニー喜多川氏の「特別な寵愛」とも言えるVIP待遇に悩んでいたと言われる。当時はまだジャニー喜多川氏の嗜好は業界内でしか知られていなかったが、郷ひろみにはそれが耐え難いものだった。これが郷ひろみがジャニーズ事務所を退所する一因となったと考えられる。
退所後も、郷ひろみはジャニー喜多川氏に対して感謝を口にしている。2019年7月にジャニー喜多川氏が亡くなった際には、「僕の原点はジャニーさん」とコメントするほどだ。これは、過去の苦悩を乗り越え、プロフェッショナルとしての成長を遂げた彼の姿勢が伺える。
結論
郷ひろみがジャニーズ時代の楽曲を干されずに歌い続けられたのは、ジャニーズ事務所の体制や戦略の変化、そして彼自身の戦略的な移籍先の選択が大きな要因である。また、ジャニー喜多川氏との特別な関係も彼のキャリアに影響を与え続けている。
郷ひろみのキャリアは、彼の才能と努力だけでなく、多くの運命的な要素が絡み合って成り立っている。その魅力は今でも衰えることなく、多くの人々を魅了し続けている。
